三平くんを求める旅日記:その1

【これまでのあらすじ】(・・・なんだ“あらすじ”て)
なんのきっかけも前触れもなく、なぜか突然、神が降りてきたかのごとく?
小学生の頃に“TVアニメを飛ばし飛ばしで見てた”“単行本をほんの数冊ほど
読みかじった”程度の記憶しかない「釣りキチ三平」を思い出し、
並ならぬ興味が湧いたのが今年の3月頭頃。いったん心に火がつくや否や、
いてもたってもいられなくなって (いつものことだな)
「釣りキチ三平」昭和版文庫全巻から平成版単行本1~9巻、及び
同作者による自伝的エッセイ漫画「ボクの手塚治虫」を一気に購入。
全て読破する頃にはすっかり“脳内釣りキチ”…というより
三平君のイノセンスな魅力の虜になっていたワタシであった。
ついには、TVアニメ版DVD-BOXまで大人買いする始末。
(決して裕福じゃないのですよ・・・
日々の労働のいくらかは、オタク欲望を満たすために続けてますよ)

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三平DVD-BOX1ちなみに全19巻 (BOX3箱) に及ぶアニメ版DVDジャケットの、三平君が生き生きと躍動する美麗なイラストは全て、
原作者・矢口高雄氏の描き下ろしによるもの。
うちの身内の絵描きが、ジャケ絵を見て「これ、画面に三平がおらんかったら誰が描いた絵かわからんな。普通に巧すぎる」と、微妙な褒め方をしていた。

通常、アニメDVDのジャケ絵は、漫画の原作付き作品であっても作者ではなく
作監クラスのアニメーターかイラストレーターに任せる事が多くないだろうか?
そのへんの業界事情はよく知らないのだけど。
それとも、作者が描き下ろすのはそんなに珍しい事じゃないのかな?
(でも19巻なんて凄い数だよ…全109話!?まだまだ全然見終わらないです)

原作者としては、アニメ版に対して色々言いたい事もあったのでは…と思う。
(自分の作品のアニメ化について「アニメは別物だから関係ない」という態度を
取る漫画家さんもいるよね?アニメの出来にもよるけど)
生き生きと喋って動く三平くん達が見られて、主題歌もかっこよくて、
アニメ版オリジナルの追加場面やエピソードもあって、
原作の持ち味を出来うる限り忠実に再現しよう!という当時のスタッフの熱意が
伝わってくるTVアニメの「釣りキチ三平」も、私は好きだ。
しかし一方で、恐らく尺の事情から原作エピソードがだいぶ端折られ、
原作の精緻な画面描写や、スケール感が損なわれている印象も否めない。
原作者自らジャケ絵を手がけた経緯については憶測の域を出ないが、
全面的とも言いたくなる協力ぶり、丁寧な仕事ぶり。
こういうところから (プロ意識の高さは勿論) 作者の作品への深い愛と思い入れ、
ひいてはファンへのサービス精神が感じられるようで嬉しくなるのだった。
(“あらすじ”とか言いながらつい長々と語っちゃいました;
つまりは東北くんだりまで見に行きたいほど、矢口画にも釣りキチにも惚れたわけで)

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この作品の舞台であり、矢口先生の出身地である秋田へいつかぜひ行ってみたいと願っていた折、「三平」にハマってから知った増田町の「まんが美術館」なる所で以下の企画展の開催情報を知り、4月中頃に急遽 GWの秋田行きを決めた次第。「釣りキチ三平」を中心とする幻の原画展、これはぜひ見ておきたい。

横手市増田まんが美術館「矢口高雄幻画展」(会期:4/26~5/25)

近場ならともかく、ハマってからわずか2ヶ月余りにして、
釣りキチ目当ての東北旅が実現しようとは…
(過去の企画展の履歴を見てみたら、見たかったのが他にもたくさん…!
なんでもっと早くハマらんかったの!? ワタシのばかばかばかばか><)
企画展開催のタイミングが絶妙だった事もあるけど、オタクパワー恐ろしいぞ!
と、毎度の事ながらつくづく呆れるわ感心するわーである。
せっかくだから観光もしたいよね、てことで、ざっと2泊3日の計画を立てて
二夜分の宿の予約を取り、JRの往復指定券付きフリーきっぷを購入。
初日朝から出かけて昼頃に田沢湖着→観光の計画を立てるも、新幹線が既に
昼過ぎまで満席、指定券が取れず… 黄金週間、侮りがたし(汗)
やむなく田沢湖観光を3日目に回し、初日の宿泊地である大曲に夕方到着の
指定券をどうにか取る事が出来た。(それさえ残席少なくてギリギリでした)


さて、いよいよ出発です。(前置き長すぎですよまったく)
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1日目:5/3(土)憲法記念日

1泊目は自前のバスタオルが必要な旅館に泊まるため、ちょっと荷物膨らむのが
鬱陶しかったが、強引にリュック1つに荷物をまとめて出発。
(常に両手空けていたいので、ハンドバッグなんざ持ちませんよわたしゃ)

秋田新幹線こまち時刻は午後3時近く
東京駅に入ってきた秋田新幹線こまち。
(こまちの「顔」の写真も撮りたかったけど、GWでホームが混雑してたため諦めた。…また人のすいてる機会にね)
車両脇の電光板の「for 秋田」という表示を見るなり、テンション沸騰の私。1人だから抑えていたものの、連れがいたらさぞかしキャーキャーうるさかったことだろう。釣りキチがらみとはいえ「秋田」という地名に、これほどときめく日が来ようとは…
秋田市内には、三平イラストがペイントされたバスが走っているらしい。
(三平バスについては旅日記3日目のログで後述する予定です)
こまちにも三平君がペイントされてたら…それに乗ることが出来たら!ああもう想像しただけで萌えスイッチが!!
三平こまち号、走らせてくれないかな。…どうですかJR東日本さん?

実はこの、自分にとっては初めての、みちのく一人旅。
旅に付き物と言われるちょっとしたハプニングにもいくつか遭遇したが、
それ以上に、自分の不注意によるチョンボ満載の旅でもあった。
見知らぬ土地へ1人で出かけるのだから、
どんなに浮かれていても、それなりに緊張はしていたつもりだし、
綿密かつ完璧な計画を立てて臨んだはずだった。…にも関わらず。
いざフタを開けてみたらば、自分でも感心するぐらい抜けだらけ・穴だらけ。
のオンパレードだった。ひゃっほう!!
所詮“根が大雑把”なのはどうしようもないのか。大雑把は不治の病か?
そんな己の行く先々でのスカタンも、自戒をこめて織り交ぜながら
書き綴っていきます。(スカタンなんて言葉、久々に使ったな)

まず、行きのこまち車内にて。列車がいよいよ東北に入る頃、
致命的とも言えるほど初歩的な勘違いに気付いた。
何となく先入観で、乗った新幹線が“日本列島の真ん中あたり”を、
秋田までまっすぐ縦断して北上するものと思い込んでいた自分。
実は列島の真ん中辺りを福島まで進んだ後、右側の宮城・岩手へ進み、
盛岡で左折して秋田へ向かう (ここからが秋田新幹線) というルートを辿る事に、
今さら気付いたのだった。事前にネットで乗り継ぎ時刻など、部分的に色々
調べたはいいが、東北新幹線の全体的な路線図、ひいては地形そのものが
頭に入ってなかったのだ。確認さえもしていなかったのだ。
東京を出る時に不思議に思った「はやて」車両との連結が、途中の盛岡で
それぞれ二手 (はやては八戸方面) に分岐するためのものである事に、
そこでやっと納得した。
(アナウンスもされてたのに。ぼんやり聞き流してたんかい…どんだけ/汗)
つまりこういう駅順だったんですな。
こんな調子だから、(東京側から見て) 秋田駅が県の入り口だと思い込んでいたし、田沢湖駅が秋田駅よりも手前の駅だという認識がなく、岩手も通り道じゃなくて秋田駅の先に位置していると思い込んでいた。
・・・よくそれで移動計画立てたな自分。
以降の車内では、物凄い勢いで頭フル回転させて、計画を練り直すことになる。
田沢湖から東京へ帰るのにわざわざ秋田に引き返す必要ないやん~;とか
電車乗り継ぎ時刻の調べ直しとか…あーあもう。
そうしているうちに、自宅最寄り駅の自販機で買ったフリーきっぷの使い方に
ついても何か勘違いがあるのでは?と不安になり、初日の目的地である大曲駅
に着くなり みどりの窓口に飛び込んで、係員さんに確認。
幸いこっちに勘違いはなく、問題ナシ。
(よそもんのアホな質問に、笑顔で優しく答えてくれた窓口のおねえさん…、
すごい可愛かったです。まさに秋田小町でした…)

さて。日もとっぷり暮れた頃、初めて降り立った秋田の地・大曲。
駅周辺地図の印象では、もう少し開けた街を想像していたが、
めざす旅館のある駅東口は…ここはどこの最果ての地!?と言いたくなるような
(ごめんなさい大曲の皆様;) 夕空高く、一面に田畑の広がる風景だった。
旅館までの地図を広げたものの、どっちを向いて歩けばいいかわからない。
案の定、最初に見当を付けて歩き出した方向は間違っていて(汗)
すぐに引き返して道を再確認、今度はちゃんと旅館まで辿り付けた。
どこか懐かしい感じのする旅館でチェックインを済ませて和室に荷物を置き、
夕飯をとる店を探しに駅前へ出た。駅の西口は、店がそこそこ揃っている様子。
秋田へ来たからには、秋田ならではの美味しいものが食べたいぞ!と思いながら
駅前をぶらぶら彷徨っていると、ジモティらしきおっちゃんに声をかけられ、
秋田弁で道をきかれる。いきなりの土地の言葉に感動するも…
おっちゃんごめん(-∀-;) この日初めて来たばっかりの旅行者のワタシは
さらに道わかりません…;

名前で選んだお店名前で選んだお店(笑)で、晩ご飯。
名前は同じでも、
釣りキチの三平君とは関係なさげ…?
お刺身に比内地鶏の焼き鳥、
おいしかった♪
1人で居酒屋に入ってお酒を飲んだのも
これが初めて。
あ~~なんかオラわくわくしてきたゾ!
明日はいよいよ美術館♪♪
自由気ままな一人旅にかんぱーい!!

ゴハンを済ませてから旅館に戻ってお風呂に入り、部屋のTVで少しだけご当地番組を見て、いつもよりだいぶ早く、夜10時半頃には就寝した。
未知なる世界への期待に胸を弾ませながら。(大げさじゃなくほんとに)

しかし、この時の私は、露ほども予想だにしていなかった。
旅行2日目にして、この旅最大の落とし穴が待ちかまえていようとは…

未来建造物?
未来建造物?ぽく浮かび上がる大曲駅。
ガラス張りの駅舎は新しくて綺麗でした。

【三平くんを求める旅日記:その2】に続く。・・・

この記事へのコメント

明子
2008年05月12日 19:06
rikansさんのすこしの心細さと未知へのワクワク感がよく伝わってきます。私も一人旅なんて一度もしたことがありませんが、一人旅もいいものかも・・・なんて思ったりもしました。
降りた駅が一面に田畑の広がる風景とは・・・ちょっと心細くなったのでは・・・
うな吉
2008年05月13日 13:07
おおお~~rikansさんお帰りなさい!!
みちのく1人旅・・・ものすごくドキドキ感が伝わってきます!!(rikansさんの文才ってすごいなぁと毎回尊敬してます!)不安もいっぱいだろうけど、楽しそうだなぁ・・・
あわわ・・・落とし穴っ!?
その2も楽しみにしております!!
rikans
2008年05月14日 20:53
明子さん、旅日記お読み下さってありがとうございます!
書き出すとどんどん長くなり、さぞかし読み辛い文章になってるのでは…と些か不安でしたが、ほんのカケラでも臨場感?をお伝え出来てましたら嬉しいです(^∇^;)

> 降りた駅が一面に田畑の広がる風景
出発前に見た地図の印象で何となく、温泉街みたいな町を勝手に想像してたんです。昼間ならまだしも日没の景色だったため余計に寂しげで…!? こういうほんの少しの心細さも、旅の醍醐味かも知れないですね。グループ旅行も楽しいですが、一人旅はクセになりそうです!十分な時間とお金が出来たら、また飛び出して行きます(笑)
rikans
2008年05月14日 21:02
うな吉さん、旅日記お読み下さってありがとうございます!
ドキドキ感じて頂けましたか!!文才なんてとんでもナッシングですが(汗)嬉しいですー!
秋田旅行、1人でも面白かったですよ♪♪
今ちょっとずつ、その2を執筆中です。次回もアホほど長ったらしくなりそうで…果たして書き終わるん?と危ぶんでます(^^;)
そう、この翌日に顔面蒼白モノの大失敗やらかしちゃいます…乞うご期待!?
ルージュラ
2008年05月23日 22:28
ぉぉぉお~盛り上がってきました~~!

にしてもまさに大雑把rikansさん(@ ̄∇ ̄@)
ここは私とは違うな~。
旅に関してはなかなか綿密よ~わたし~

次いってみよ~!
rikans
2008年05月24日 00:41
さすがは旅慣れてるルージュラさん。

自分で言っちゃうのもアレですが
家での生活態度は大雑把でも(家でだけか、ほんとに?)
仕事ではけっこう完璧主義者なのよ私…(周囲から怖がられてるぐらい。爆)
だから、自分では物凄く綿密に!! 計画立てたつもりだったの。
でも根本から間違ってたんで役に立たなかったの(><)
日記はノリノリで書いてるけど?実は内心凹んでるのよー(苦笑)

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    Excerpt: 秋田一人旅2日目、いよいよ増田まんが美術館に行きます。 ※前回はこちら→ 三平くんを求める旅日記:その1 *********************************************.. Weblog: 地下迷宮BLOG racked: 2008-05-16 22:30